海水を汲んできて薪で焚くすべてが手作業。
1トンの海水から右上イラストのビン入りにがり(100cc入り)が100本しか作れない。



 製塩所にはステンレス製の6つの平釜が並んでいる。1つの釜に330リットルの海水を入れ、火を炊き続ける。燃料は今時では珍しいマキだ。「見ての通りの廃材。あちこちの解体業者にお願いしてここまで運んでもらってます。この塩造りを始めた親父は、廃材だったら経費も安く上がるだろうと思ったらしいですが、釜に入る大きさに切りそろえる労力が大変ですよ」と佐々木さんは苦笑する。投入口からマキを少しづつ入れ、柔らかな熱でじっくり海水を煮詰めていく。戸や窓を開けても作業場の中には熱気がこもり、釜焚きの担当は汗びっしょり。
 1トンの海水を煮詰めれば平均して25kg前後の塩と約10リットルの「にがり」が採れるというが、最低10時間以上は火をたき続けなければいけない。これに使う廃材は2トン車1台分位もの量に達する。
 最近は自然塩の良さが見直され、県外では外国産の塩を再加工し「ご当地産」と表示して販売する業者も現れて、公正取引委員会から警告を受ける事態も発生している。それだけに、「なまはげの塩」の真面目過ぎるほどの製法には頭が下がる。でき上がった塩をなめてみた。確かに安い普通の食塩に比べて、まろやかな味がした。


BACK NEXT

AKITAFAN TOP


All Rights Reserved,Copyright AKITA Prefectural Government