スゴエモン

見た目に反して白身の繊細な味
冬場が旬、幻の魚スゴエモン

スゴエモン



 網から外したばかりのスゴエモンを漁師さんに持ってもらいまじまじと見ると、なんともすごい顔をしている。頭の上には多くの凸凹があってゴツゴツした感じ。頭や口の周りには、ひらひらしたヒゲのようなものまで付いており、威嚇するかのように大きく開いた口には細かい歯がびっしり並んでいる。凄い顔だ。
 このスゴエモンは男鹿の観光名所、入道崎の下にある畠漁港で2月中旬に水揚げされたものだ。「スゴエモンは見た目は悪いども、味はいい魚だ。おらほでだばスゴイモン、シゲメって呼ぶ人もいるども、大きいのは30センチ以上はある。オコゼより大きくて食いごたえはあるな」と漁師さんは言う。同じく網にかかったタラやナメタガレイはぐったりしているが、スゴエモンだけは元気で、網にからまったまま暴れている。
 漁師さんが上手に網から外したものを手に持ってみると、皮はザラザラした感じ。「口の中には指入れるなよ。毒はねえども、口の力が強くて指が抜けねぐなるからな」と漁師さんが注意してくれた。男鹿一帯でスゴエモンと呼ばれているこの魚の正式名称はケムシカジカ。北海道の石狩郡当別町でよく捕れたのでトウベツカジカとも呼ばれている。


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