「いやー、寒みがった。ほらこれが戸賀のナマコだ。水がきれいだがら、味は最高だど」と自慢する漁師さん
小船から身を乗り出して体をひねった姿勢で漁を続けるので、体にはこたえるという。

 船にモリの付いた長い棒を2本積み、水深により使い分けている人もいる。長さや重さは、それぞれの漁師さんによって異なるようだ。「俺のは、長い方は10メートル。この棒は海の中に入れて使うもんだがら、軽すぎても重すぎてもだめ。どの漁師も自分が使いやすいようにいろいろ調整してるもんだ」と漁師さんは言う。
 午後1時過ぎ。漁を終えた漁師さんたちが漁協の荷さばき所に集まってくる。「ナマコには、赤と黒があるども、赤のほうが値段がいい。黒は赤の6割位の値段でねえべか」といいながら漁師さんたちはナマコを仕分ける。赤と黒とでは味が違うのだろうか?
 「わたしだば、どっちも同じだと思うな。自分で買って食べる時だば、黒の方を買うな。だって安いもの」と漁協の女性職員は笑う。「東京の方でだば赤いナマコの方がおいしいと言われているども、戸賀のナマコはどっちも旨めよ。ただ、遠方まで出荷する場合は赤の方が鮮度が長持ちして形もしっかりしているようだ。その差でねえべかな」と飯沢さんも言う。
 戸賀産の新鮮なナマコは、赤黒どちらもおいしい。地元で買う場合は、黒の方がお買得ということになる。


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