左 ワカメを掲げる石川実さん。成長途中といっても、こんなに長い  右 戸賀産のワカメを加工した「とろとろワカメ」 は柔らかく、なめらかな舌触り  下 ロープを船の近くまで引き揚げ、1本1本刃物で切り採る

 毎年10月下旬に種付けしたロープを海中に沈め、収穫は3月中旬から始まる。「戸賀は同じ男鹿の中でも収穫は早い方。南磯はしっかり成長させてから収穫する人が多いけど、戸賀は成長途中で収穫する人が多いようです。この方がさらに柔らかいですから」と水産振興センターの担当者はいう。
 かつて収穫したワカメのほとんどは生で食べる以外は乾燥させていたというが、最近は「とろとろワカメ」に加工して冷凍。もしくはボイルして塩蔵するのが主流になっている。
 「ここで民宿を経営している漁師は、お客さんにそのまま食べてもらえるように『とろとろワカメ』に加工する人が多いようですよ。『とろとろワカメ』に加工する場合は特に鮮度が大切。仕上がりの色が違いますから。うちでもある程度は『とろとろワカメ』に加工しますが、これは塩で徹底的に揉むもんだから実に手間がかかる。民宿をしている家ではお客さんに出す1年分の量を加工しなければならないので、これは大変ですよ」
 塩で徹底的に揉んで仕上げた男鹿の「とろとろワカメ」はとろりとした優しい舌触りが特徴。そのまま酢醤油をかけて食べたり、味噌汁に入れても美味しい。男鹿の海で育て、丹念な手作業で仕上げた「とろとろワカメ」は男鹿の魚屋や土産物店でも販売している。


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