つるつるした食感で涼味を感じさせる「じゅんさい」は、初夏から夏にかけてが旬。小舟を操っての摘み取りが始まると、テレビや新聞はこの光景を「のどかな初夏の風物詩」として紹介する。
「我々、採る方はのどかでもなんでもねえ。一日中小さい舟の上で下を向いて採ってるもんだがら、腰は痛くなるし、肩も張るし…」と小舟の上の女性は苦笑する。
米作りは田植えから稲刈りまでほとんど機械化されているが、じゅんさいの摘み取りは昔のまま。「栽培技術はしっかり確立されましたが、問題は人手の確保。暑い日でも雨の日でも1日中、小舟に乗っての摘み取りですから若い人は嫌がる。ほとんど年配の女性ですね」と農協の担当者は今後の人手の確保を心配する。
この人手不足を何とかしよう始められたのが「じゅんさいの摘み取り体験」だ。栽培農家は小舟などの道具を貸し出すだけ。観光客は楽しみながらじゅんさいを摘み取り、摘み取ったじゅんさいは市価よりかなり安い値段で持ち帰ることができる。観光客の評判は上々のようだ。システムは各農家によって若干異なるが、山本町の新たな観光として旅行代理店などから注目されている。
かつては生で出荷する以外はボイルして瓶詰めなどに加工されていたが、見た目や味は生の方が数段も上。最近は特殊な冷凍・解凍技術の開発により、年間を通して生のじゅんさいを味わうことができるようになった。詳しくはJAやまもと、じゅんさい加工場へ。TEL 0185-84-2637
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