岩ガキ

 海底から湧き出る鳥海山の清らかな伏流水
 この一帯で育つ岩ガキは日本一の味との評判

岩ガキ



 一般に旬だと思われている寒い季節に店頭に並ぶのは養殖マガキ。これに対して7月8月の暑い時期に旬を迎えるのが天然の岩ガキだ。その大きさは養殖マガキの3〜4倍ほどで、殻も分厚くずっしりとした重さ。岩のような殻をこじ開けると、乳白色に輝く大きくふっくらした身が現れる。
 生のまま口に含むと、舌にからみつくようなねっとりした食感。カキ特有の甘みのある濃厚な味が広がる。もちろん殻付きのまま焼いてよし、フライにしても炊き込みご飯にしてもよし。そのコクのある味わいは真冬に食べる養殖マガキをはるかにしのぐといわれている。
 「岩ガキは日本海沿岸のあちこちで捕れるども、味はおらほの岩ガキが1等賞だべ。海水の質が違うからな」と地元の漁師さんは自慢する。本荘、由利地方一帯は鳥海山の雪融け水などによる伏流水に恵まれているが、海底のあちこちからも真水が湧き出しているという。鳥海山の地下を通り、海底から湧き出る伏流水はミネラルをたっぷり含み、その水が岩ガキの餌になるプランクトンを育てる。「岩の隙間から真水が湧いている場所はすぐ分かる。その一帯だけ水温が低くて、砂や小石を巻き上げているさげの。そんな真水の混じった場所で育つカキはやはり甘みが強い」と漁師さん。
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