本荘、由利地方の岩ガキ漁は7月8月が本番だ。漁師さんはウエットスーツを着込み、カキ起こしという鉄製のバールのような道具を持って海底に潜る。水深は3mから10m前後。岩ガキが5個も6個も重なった大きな塊は、まさに岩のように見える。漁師さんはこの塊をカキ起こしで海底の岩からはがし、それを抱きかかえるように浮上。網をつけた大きな浮き輪の中の放り込み、息を整えては再び海底へと潜る。資源保護のため各組合によって1人の1日の水揚げ量は制限されているが、大体200個ほどだ。
 制限量に達すると漁船は港に戻り、家族と一緒に出荷作業に取りかかる。大きな塊はカキ起こしでたたき、1個1個バラバラにする。さらにカキの表面に付いている海藻などをきれいに削り落とし、サイズごとに分け発泡スチロールに箱詰め。
 由利沿岸産の岩ガキを取り扱う秋田県漁協南部総括支所(金浦町)では、ブランドとして定着しつつある地元産岩ガキの商品価値をさらに高めようと、衛生管理や商品管理を徹底。例えば、水揚げされた岩ガキの一部を無作為に抜き取り、大腸菌などの一般細菌と貝毒の検査を二重検査体制で厳しく実施。さらに平成9年からは出荷用の箱に「採捕船名」「保存方法」「品質保持期間」などの明記を義務付けている。
 この岩ガキは漁協の直売所や魚屋などで買うことができるのはもちろん、地元のホテルや旅館、民宿などでは、さまざまな岩ガキ料理を味わうことができる。


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