桧山納豆

 地元の原材料にこだわった伝統の味。
 強い粘り、ほっくりした食感が特徴。

桧山納豆



 納豆はもともと煮大豆を稲ワラに包み、ワラに付着している納豆菌で自然発酵させたもの。米の国・秋田は稲ワラが豊富で、畑では味噌や豆腐、納豆の原料となる大豆も盛んに栽培されていた。「私が子どもの頃、近所のほとんどの農家では自家用の納豆を作ってましたよ。ですから私の家で作った納豆は主に能代市内に売りに歩いたもんです」。こう説明してくれたのは桧山納豆製造元14代目の西村庄右衛門さん(75)。
 「納豆は発酵食品ですが、気温が高くなると二次発酵してダメになってしまう。だから冷蔵庫のなかった時代、農家はもちろん、私の家のように商売で作っているところでも夏場は作らなかったもんです。そこで夏場は石を積み上げて石垣を作る仕事をしておったと聞いています」と西村さん。
 能代市桧山地区では江戸時代からすでに商売としての納豆作りが盛んに行われていたが、その由来や歴史はさまざまな説があり、定かではない。明治時代には桧山伝統の製法を受け継ぐ3軒の製造元があったが、一時、伝統の製法が途絶えた時期があった。昭和12年の桧山地区の大火により、各製造元の室や道具類が焼失。さらに戦前戦後の原料不足などから納豆作りは途絶えてしまった。
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