なすのふかし漬け なすのふかし漬け

 旬の丸なすを蒸かした玄米等で
 漬け込む大曲仙北地方伝統の漬物

なすのふかし漬け



 「『なすのふかし漬け』と書けば、『この漬物は、なすを蒸かしてから漬けるの?』って聞いてくる人もいるもんだがら、『なす玄米漬』と紹介する時もあるのよ。蒸かすのは玄米だけ。この蒸かした玄米を使うから『ふかし漬け』なのよ」と笑いながら説明してくれたのはJA秋田おばこ加工協議会、中仙地区女性部加工部会の会長、寺田サダさん。
 「なすのふかし漬け」は大曲、仙北地方で昔から造られてきた伝統の漬物だが、丸なすが旬の夏場に漬け込むため大量の塩を使わなければ長期間にわたり保存することができなかった。「昔のふかし漬けは本当にしょっぺ(塩辛い)がったすな。夏場は塩をいっぱい入れねば腐ってしまうがら、それは仕方がなかった。でも今は冷蔵庫で温度管理ができるので、昔よりかなり少ない塩で漬けることができるようになったんす」
 素材となるなすは、15名の会員がそれぞれ自分の畑で栽培した丸なす。それも開花から約2週間後のやや大きめの卵大に成長したものに限られているという。「県南地方では昔から漬物には丸なすの方が好まれているんすども、特にふかし漬けの場合は絶対、丸なす。長なすは漬け上がりがペッタと薄くなってしまうんすもの。それになすの品質がそのまま出来上がりの味に出るので、なすを植える畑の土作りも大切だんすな」と寺田さんは県南独特の優しい口調の秋田弁で話す。

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