なすの収穫は例年8月のお盆過ぎから始まり9月下旬まで続くが、漬け込みはその都度行う。蒸かした玄米に麹、塩などを加えるが、麹も会員による手造り。漬け込んだ桶を予冷庫に入れて約2ヶ月ほど寝かせると出来上がりとなる。始めた頃は材料の配合や重石、予冷庫の温度など多少の失敗もあったというが、最近はほぼ同じ味に仕上がり、3月頃まで保存できるようになったという。
「この丸のままガブリと食べる人もいるんすども、ふかし漬けはやっぱり薄く切って食べる方が一般的だんすな。ほら、最初は多少しょっぺ(塩辛い)く感じるども、麹と玄米の甘み、それになすの味もしっかり分かるんすべ?」と寺田さんたちは味に絶対の自信を持っている。薄く切ると皮は美しい紫色で、中は白。ご飯のおかずはもちろん、酒の肴やお茶受けにもぴったりだ。この味が評価されて第125回秋田県種苗交換会では農林大臣賞を受賞している。
「イベント会場では試食した人の中には、その時に買わずに後になってからやって来て、『あとを引く味だなあー』って言って買ってくれるお客さんもいるんす」と寺田さんは嬉しそうに語る。また、それほど宣伝していないにもかかわらず、最近は県出身者以外の方々からの桶単位の注文も増えてきているという。
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